昨日に引き続き、「展覧会・岡本太郎」の観覧記です。本日は、全6章からなる展示の後半となる第4章から第6章をご紹介します…

 岡本太郎の展覧会に多くの人が訪れるのは、やはり50年代から取り組んだ他分野の表現者との交流や前衛芸術の生活への浸透運動の結果なのでしょう。これを強く感じられるのが、4章「大衆の中の芸術」に分類された作品群です。

 これまでの「分からなさ」は抑え気味に、よりキャラクター性を際立たせた、ひと言で言うと「かわいい」芸術になったのだな、と感じられました。

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 【展覧会岡本太郎・観覧日】2022/9/24(土)

 入り口付近以外で、唯一混んでいたのが、2コマ目の岡本太郎デザインの生活雑貨が並ぶコーナーでした。「分からない」芸術から解放されるこのコーナーは、本当に落ち着きました。

 しかし、岡本太郎の本質は、やはりそこから先、6章「黒い眼の深淵-つき抜けた孤独」で、再び見せつけられます。4コマ目の写真のように「ちょっと展示が雑なんじゃないか?」と思えるほど、多くの目が壁を埋め尽くす。
 あんなに親しみやすかった作品の向こうに、こんなものを隠してるなんて、胃もたれしそうな感覚に陥ります。

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 光る彫刻(1967)
 2章と3章の間の中休みコーナーに吊られているウネウネさん。近くの暗がりには、「タローマン」にも登場したトゲトゲの鐘「梵鐘・歓喜」もあるので、お見逃しなく。

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 手前から…河童像(1981)、手ー赤(1981)、手ー青(1981)
 やっぱり立体的な作品はいいですね。キャラクター性が際立つからか、絵のような余白がなくて、主題に集中できるからか、より分かったような気になれます。

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 犬の植木鉢(1955)
 ぜひ、レプリカを売り出して欲しい植木鉢。背中に3つ穴があるので、赤い実のなる植物を植えたいところ。見るほどに味のあるかわいさです。

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 手前から…1/50太陽の塔(1970)、ノン(1970)、マスク(1970)
 「河童像」に似てるやつが「ノン」で、万博当時、太陽の塔の地下展示コーナーにいたそうです。実は、万博のコンセプトであった「人類の進歩と調和」を「太陽の塔」で「ノン(フランス語、英語のノー、否定)」したのでは、と言われているそうな。その精神、さすがの一言です…

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 雷神(1995・未完)
 遺作となった「雷神」。周辺は光量が下げられており、スポットライトで浮かび上がるこの絵の輝きは、まさに「雷」。最後から2番目の展示品です。

>>【展覧会・岡本太郎…その3】につづきます…